大学のAO入試が色々言われているけど、就活はAO入試みたいだなという話

こんにちは。ShareWisの辻川です。

先日、京大の高等教育研究開発推進センター長の飯吉教授と話す機会がありました(ちなみに飯吉教授とは昨年開催されたGOEN Conference 2013: Reboot Open Education でお世話になりました)。
日本の教育の将来について、この日も様々な意見が飛び交い、とても刺激的な時間でした。

今日はその日の話の中から大学入試に関する内容についてご紹介したいと思います。

ao_exam

MITの入試の面接官はMIT卒業生!?

日本の教育はどうすれば変わるのか、という話になると、必ず大学入試が論点にあがってきます。
この日の会話でも、大学受験が変わることで、高校教育、受験産業といったものが変わり、その先の大学教育、社会人教育の変化につながるのでは?という話になりました。

そこで、話題に上ったのが、MITの入試制度。
アメリカの大学は日本の大学と異なり、入試で面接試験が課されることが多いのですが、MITではなんとMITの卒業生が面接官を務めます。

例えば、日本の受験生がMITを受験したいと思ったとしよう。MITは、日本にいる卒業生を探し出して、受験生と1対1で面接させる。大学教職員ではなく、一卒業生に、受験の面接をさせるのだ。これは、MITの卒業生なら、見抜ける、という。絶大な信頼と、自らの教育への自信ゆえだ。

これはエリート主義ではない。本当に自分たちの大学に合った受験生かどうか、互いの相性を見るのだ。MITは入学時には学部を選ばない。1年生の時はみんな一緒で、2年生で学部を決める。MITの大学教育というと、のびのびとした自由なイメージを持つだろうが、実は1年生はそうではない。

山内太地の世界の大学見学記

この卒業生による面接の目的は、受験生の能力を評価するというよりは、MITのカルチャーに馴染めそうかどうかを評価する点にあるようです。

この話を聞いて、パッと頭に浮かんだのが、企業の面接です。
新卒の採用面接では、入社3年目当たりの、実際に今現在業務に携わっている社員が、一次面接や二次面接に駆り出されることがザラにあります。
これは実際に今活躍している社員の目からみて、新しく入ってくる人が会社に入った後、自分と同じように、あるいは自分以上に、他の社員と一緒になって活躍できそうなのかどうかを判断するためです。

会社への入社の関門では当たり前のように行われている面接評価が、大学への入学の関門では全く行われていないというのは、考えてみると少し変なことなのかもしれません。

大学の目的も企業の目的も社会性を帯びてくる

こんなことをいうと、それは大学の目的と企業の目的が違うから、採用の基準や評価方法が違うんだよ、と突っ込まれるかもしれません。
しかし、両者の目的は今後一致していくのではないかと思います。

大学が生徒を入学させる目的は何なのかというと、入学金を支払ってくれるから、とかひねくれた答えもあるかもしれませんが、まっとうに考えると、優秀な人材に成り得る素養をもった人に入学してもらって、大学の環境を活用して成長してもらい、社会で活躍したり、研究成果を出したりすることで、社会をより良いものにすることだと思います。

一方、企業が新しい人を雇う目的は、簡単にまとめると、その人が事業に参加してくれることで、自社の製品やサービスがより良いものになる(と思っている)からです。
最近は企業が掲げているビジョンが社会性を帯びてきたり、提供している製品やサービスも社会をより良くするものに移り変わっています(あるいはそういうものでないとマーケットが受け入れない)。

また、大学側も国立大学の法人化や、最近の制度変更に見られるように、より社会というものを意識せざるをえなくなっているように見えます(あるいはそうしないとお金の出し手が納得しない)。

こういった流れが進むと、大学の目的と企業の目的がだんだん近づいていくのではないかと思います。

これからの大学受験は面接が必須になるのか

目的が同じであれば、その目的を達成するために必要な人材の定義も似通ったものになってきます。
そして、そのような人材を採用する基準や方法も似通ったものになるのではないでしょうか。

大学受験における面接試験の実施と言うとすぐにAO入試が頭に浮かびます。
しかし、AO入試は、まだまだ解決すべき問題がたくさんあるように見えます。

日本のAO入試はなぜ上手くいかないのか

しょせんAO入試は問題だぞ、アメリカだってな

大学生の54%が入試制度改革が必要と回答 – 暗記中心・AO入試などを問題視

AO入試偏重は技術立国の自殺であり階層を固定する

また、面接試験の実施におけるコスト面の問題も乗り越えていかないといけませんし、制度が不安定なままだと、受験生にとっても受験が博打のようになってしまい、受験生も親も躊躇してしまうかもしれません。そして、なにより受験産業という大きなマーケットが変化を歓迎しないのは目に見えています。

このように問題は山積みなのですが、社会を良くするという目的は同じなのに、大学は100%ペーパーテストで、企業は面接がメインという状況が変わっていくことは間違いないと思います。

そのような変化の中で、私達のShareWisのようなオープンエデュケーションのサービスがどのような役割を果たしていくべきなのかについては、今後も継続して考えていきたいと思います。

(辻川)

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