こんにちは、マーケターの長江です。いきなりで恐縮ですが、皆さんは「SNSは自分にとって学びになっている」と感じますでしょうか。
私にとって、無くてはならない存在「だった」SNS
私の社会人キャリアスタートは2010年。
前年にFacebookが日本進出し、国内企業もデジタルシフトに対して徐々に投資をし始めた時期でもあります。
学生時代から映画制作→PR会社→起業→Web専業代理店→学習塾→現職という変遷の中で、それぞれのキャリアにおいての営業活動のためはもちろんのこと、情報の収集、広告出稿などなど、公私共々さまざまなシーンでSNSを最大限に活用していました。
企業Facebookページのコンサルを生業にしていたこともあります。
積極的に友達リクエストしてコネクションを得た業界著名人とのやりとりは、それはそれはエキサイティングな体験でしたし、通勤電車でもトイレの中でもスキマ時間は常にアクティブだったので、私のニュースフィードには「よくぞ教えてくれました!」と叫びたくなる最新情報が、ニュースアプリのプッシュ通知よりも先んじて続々とやってきました。
尊敬する方々がシェアしてくれた情報や、投稿が学びになっているという以上に、いちビジネスパーソンとしての成長のために無くてはならない存在がSNSでした。
しかしながら、この数年でしょうか「あの人の投稿を見ないな」「あまり学びになる情報が得られてないぞ」「リア充自慢投稿ばかり目につくなぁ」と思うことが多くなり、わざわざ繋がりを保つためにアクションをする「SNSのためのSNS」に嫌悪感さえ感じるようになりました。
そして先日、半ば義務的に続けるのも良くないと思い、10年近く続けたFacebookでの活動を一旦辞めることにしたのです。
名著『ソーシャルメディアの生態系』を読んで、SNSに対してシニカルに捉える視点が生まれたのも起因していると思います。
シェアウィズ入社でさらに変容するSNSとの向き合い方
学生時代の延長では生き残れない!と会社員勤めを始めてから、読書量はグンと増えました。
20代で夢中にビジネス本を読み漁った中谷彰宏さんや、「地頭力を鍛える」の細谷功さん、Webマーケ系だと遠藤聡さんも、ShareWisプロコースに講師として有料コンテンツを提供いただいている弊社のステークホルダーです。
法人向け研修プラットフォームWisdomBaseのマーケティングを考える上でも、質の高い研修コンテンツを求め、自社のノウハウコンテンツを組み合わせたい顧客とはどういう方か、を考えるクセがついてしまっています。
年齢的にアラフォーに近づいていることもあり見え方が変わってきて、SNS上にあふれる、学びになるか学びにならないかわからないガチャ的な投稿…もっというと友達がいいね・シェアしたよく知らない人による玉石混交のコンテンツ、それらよりも、書籍化・有料講座化されていて確実に学びになる高質のコンテンツを求める習性に私はへんげしてしまったものと思われます。
また、20代半ばのコンサル時代には、クライアントが大手企業中心で成果も出しやすく、大きな承認欲求を得れてしまったがため(企業Facebookページ運用を受託して、ファン数を1万人から10万人にしたり)、ベンチャー企業が最近ローンチしたような知名度の少ないプロダクトを、遅ればせながらSNSアカを起ち上げてファンを集めていくことに、ハナから期待をしなくなってしまった、それもSNS熱が下がってしまった一因でしょう。Facebook国内ユーザー自体も、5年前ほどには伸長を見せなくなってきましたし、それを言い訳として自己納得を助長させました。
社会から求められるSNS像は変わりつつある
北米のZ世代を中心に流行しつつある新SNS「Yubo」についての、AMP特集記事によると、
若い世代ほどソーシャルメディアを、写真シェアや近況報告の場としてではなく、友達と遊び・チャットする空間として捉える傾向が強い
とのこと。インスタ映えはもはや過去の栄光、SNS疲れと言われて久しいですが、コロナ禍によって身近な人(物理的な距離ではなく心の距離が近い関係)といかに深く繋がれるかが見直されているとすると、Yuboのようなチャットアプリに近い、特定の人間とだけエンゲージメントを高められるSNSの存在価値はZ世代以上にも支持される予感がします。
まとめ
そして、我々はEdTechプラットフォーマーとしてどう動くか。
例えば、師事したい先生と1to1で繋がれる場所、そして学ぶ同志と切磋琢磨できる場所…そのような社会的要請がShareWis に期待されるかもしれません。
そしてWisdomBaseにおいても、オンライン研修の質の向上が担保されるサービス、対面研修に勝る社内エンゲージメント・個人成長を生み出せる形へと進化していくべきなのかもしれません。
もちろんコロナウィルスの感染は終息に向かうことを心から祈っていますが、いわゆる人と人との繋がりは、テクノロジーを通して、より希望が持てる形へと変容していくはず。その中で、”繋がること”と”学ぶこと”は袂を分かつのか、融合していくのか。時代の流れをつぶさに観察しながら、業務にあたっていきたいと思います。
(長江)