定額制音楽配信サービスと図書館と教育コンテンツ

こんにちは。ShareWis代表の辻川です。
定額制の音楽配信サービス。みなさんはどんな使い方をしていますか?
僕は家の中のそうじなど、集中力を要さないような作業をするときにイヤホンで音楽を聴くことがあります。
音楽配信サービスをいろいろ使っているうちに、オンライン上でのコンテンツの消費に関するちょっとした発見がありましたので、それについてツラツラ書いてみたいと思います。
ロックバンドのライブの様子の画像

今まで聴いたことない曲やアーティストと出会える

聴き放題で色んな曲を聴けるはずなのに、気がつくと同じ曲ばかり聴いてる…。
これじゃあ意味ないなと「春のさわやかな朝に聴きたい〜」「作業が捗るオススメの〜」みたいなプレイリストを聴いてみたんですが、なんとなく興味のないものをダラダラ聴いている気がして、あまりしっくりきませんでした。
そんな中、YouTubeで(定額制の音楽配信サービスじゃないけど)「ZAZENBOYSが好きな人が聞いている音楽」というプレイリストに遭遇しました。

LOVE ME TENDER / solaris

無類のZAZEN BOYS好きな僕は、さっそくどんなもんかと掃除をしながら聴き始めました。
確かにZAZENっぽい!というものから、なぜこの選曲!?というのものまで、興味津々で聴き続けました。
特にリストの中で感動したのがこちら。

I'll Change My Game – Fonzi Thornton ft. Chic

めちゃくちゃかっこ良くて、以来このフォンジ・ソーントンというアーティストの曲を少しづつ聴き始めるようになりました。
「ZAZENBOYSが好きな人が聞いている音楽」というリストを聴く前は、I’ll Change My Gameという曲も、フォンジ・ソーントンのことも全く知らなかったので、音楽が聴き放題になることで得られる体験ってすごいな、こりゃ流行るわと納得しました(YouTubeは定額制の音楽配信サービスじゃないけど)。

コンテンツ配信サービスとしての図書館

僕たちの会社では「学ぶ希望が見つかる場所をつくる」というミッションを掲げ、教育コンテンツに対して、こういった新しい出会いを生み出すサービスを作りたいと思っています。
オンライン上の教育コンテンツというのは、まだまだ数がたくさんあるわけではないので、現在はそこを集めていくフェーズではありますが、将来的には出会いの部分で新しい価値を作っていこうとしています。
さて、教育コンテンツとしてパッと思い浮かぶものに本があります。
本を定額制でというか無料で読み放題にしたサービスとしては、昔から図書館というものがあります。
では、図書館が多くの人に、僕がフォンジ・ソーントンの曲を聴くようになったような体験を提供できているか、と言うとそうでもないというのが僕の感触です。
もちろん本の虫のような人にはたくさんの読書の機会を提供していますが、僕のように読むスピードもあまり早くなく、積読になりがちな人間からすると、なかなか難しいものがあります。
図書館に行くのがめんどくさいという原因もあげられるかもしれませんが、電子書籍の定額制読み放題サービスのKindle Unlimitedを使っていますが、状況はあまり変わらず、未知の分野と出会うという体験はとても限られています。
本の場合、コンテンツを消費する側にも読書のエネルギーや、時間を費やす必要があるので、誰も駄作を読みたくはありませんし、単にコンテンツへのアクセスが開放されているだけでは、出会いを発生させるのは難しいんだと思います。

大事なのは出会い方

そんな中、読んだことない本でも読みたくなるようなサービスがありました。

マシュマロで1ヶ月間質問に答えて紹介した書物をまとめてみた | 読書猿Classic: between / beyond readers
また本を書きました。『独学大全』 9/29刊行です。

Twitterの匿名質問で読書猿さんが質問主の人にオススメの本を教えているのですが、この記事を読むだけでも何冊かポチってしまったくらい本を読みたくなりました。
図書館で無料で手に取れても読まない本であっても、上記の記事のように読書猿さんという、たくさんの本を知っている人にオススメされるとすぐにでもポチリたくなるというのは不思議です。
さっきの「ZAZENBOYSが好きな人が聞いている音楽」というプレイリストも、リストをまとめた人がどんな人かは存じ上げませんが、ZAZEN BOYSの曲をよく聴いていて、リストにある曲をオススメしているんだと思います。
その分野をよく知る人を介したコンテンツとの接触はすごい可能性を秘めているなと思います。
コンテンツと出会う体験をうまくデザインできれば、図書館を発明した時点では提供できなかった新しい価値を生み出せるんじゃないかと思っています。


こうすればいいんじゃないかというアイデアや、実現のためにいろいろと準備していることがあるので、興味あります!一緒に作りましょう!という方はぜひ一度ご連絡ください!

(辻川)

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