2020年からシェアウィズで営業を担当している緋田(ひだ)です。
2020年は本当に大変な一年でした。新型コロナウィルス感染症の影響で、生活や価値観に大きな変化を迫られ、営業職である私にとっても「オンライン商談への対応」という課題がのしかかりました(自分が研修や試験のオンライン化を販売しているにも関わらず…)。
対面であれオンラインであれ基礎・本質は同じです。
まさに「不易流行」。
変化が求められる時代だからこそ、物事の本質を見失わず、基礎をしっかり固めることが大切だと実感した次第です。
今こそ大切な「共感力」
さて、営業にとっての基礎は「お客様の立場に立って考える」ことです。
さまざまなスキルを「◯◯力」と表現する昨今、相手の立場に立って考える力は「共感力」として、もてはやされることもあります。
例えばマネージャーには多種多様な価値観を持つメンバーをまとめるために「共感力」が必要だ、と言われたり、新規事業を検討する際には、ペルソナの状況や感情を深く理解するために「共感力」が欠かせないと言われたりします。
共感: シンパシーとエンパシー
そのように重要視されている「共感」とは、そもそも何なのでしょうか?
英語(を始めとする欧州系言語)には共感という意味の言葉が2つあります。
それは「Sympathy: シンパシー」と「Empathy: エンパシー」です。
結論から申し上げると「共感力」として重要視されているのは実はエンパシーの方で、シンパシーの方ではありません。
両者の違いを理解するために、まずシンパシーとは何かを見ていきましょう。
シンパシーは端的に言うと、相手への同情です。
例えば「お疲れ様です」という社会人なら毎日使うこの言葉も、「疲れているのに頑張っていますね」という同情の表れ、つまりシンパシーです。
他には「哀悼の意を表します」「お見舞い申し上げます」など、シンパシーは「大変そうな相手を思いやる」感情です。
一方、エンパシーは、「相手に自分を重ね合わせ、相手の状況を自分のことのように感じ、理解する」というニュアンスで「同情」よりも「感情移入」という日本語がピッタリきます。
シンパシーは「相手のことを思って」同情する「for you」の状態、エンパシーは「相手と自分を重ね合わせて」感情移入する「with you」の状態とイメージすると分かりやすいかと思います。
鬼滅の刃に見る炭治郎のエンパシー
そんなエンパシーとシンパシーの分かりやすい例が、昨年大ヒットした漫画「鬼滅の刃」です。
主人公の炭治郎は敵である鬼の過去や鬼になった経緯にまで思いを馳せ、我が事のように心を痛めます。炭治郎の鬼への共感はまさにエンパシーです。
一方、「かわいそうに」が口癖のキャラクター悲鳴嶼行冥が発する「かわいそうに」は同じ共感でも、エンパシーではなくシンパシーです。
のび太の結婚前夜に見るエンパシー
最近の漫画はあまり知らないので、分かりかけたエンパシーとシンパシーの違いが、世界に打ちのめされてしまった、という方、ご安心ください。
みなさんご存知のドラえもんにも「エンパシー」について理解を深める名作回があります。
それは有名な「のび太の結婚前夜」。
結婚前夜にしずかちゃんのお父さんがのび太君を評してこう言います。
あの青年は人の幸せを喜び、人の不幸を悲しむことができる人だ。
それが一番人間にとって大事なことなんだからね。
まさにエンパシー。
しずかちゃんを通じて読者である我々にエンパシーの大切さを伝える名ゼリフです。
リモートで大切な「共感力」
共感することは、相手を思いやり相手との距離を縮めることに繋がります。
リモート環境であっても、共感することによって人と人のつながりを強固にすることができるのではないでしょうか。
そのような共感の輪の構築に、弊社シェアウィズも微力ながら貢献していきたいと考えております。
シェアウィズは、「学習コンテンツの流通を最適化し、学ぶ希望が見つかる場所をつくる」というミッションに共感いただき、共に走る仲間を募集しております。
ご関心をお持ちの方はお気軽にコンタクトしてください!
(緋田)