イテレーティブな働き方を細胞分裂で説明してみる

こんにちは。ShareWisの辻川です。
ShareWisの開発のタスク管理にはPivotal Trackerを使っています。
創業時から使っているのでかれこれ2年以上Pivotal Trackerにはお世話になっています。
Pivotal Trackerはアジャイル開発を実現するためのツールです。
アジャイル開発で重要な考え方としてイテレーションというものがあるのですが、ShareWisでは現在、開発だけでなく仕事の進め方全体にイテレーションを導入する試みを行っています。
今回はそんなイテレーションを導入したイテレーティブな働き方を、僕が専攻していた生物学と絡めて説明するという、気色の悪い内容をお送りいしたいと思います。

 

イテレーションって何?

コトバンクの説明では以下のように記載されています。

イテレーション 【iteration】
1 繰り返すこと。反復。
2 ソフトウエア開発、特にアジャイル開発における、短い間隔で反復しながら行われる開発サイクルのこと。設計・試験・調査・改善という一連の工程で構成され、内在するリスクや問題点を短いサイクルで発見・改善しながら開発を進められるという利点がある。
3 方程式や微分方程式の解を数値計算で求める際、ある結果をもとに次の結果を求め、これを繰り返すことによって解の近似の精度を高めていく手法。

http://kotobank.jp/word/イテレーション
2にあるように、簡単に言うと開発サイクルの区切りのことをイテレーションと言います。
ケースバイケースですが、多くの場合その区切りの長さは、1〜2週間で設定されます。

イテレーティブな働き方の3段階

イテレーションをベースにした働き方とは、仕事の流れを期間で区切り、改善を重ねていく働き方を指します。
Pivotal Trackerは、開発の進行をイテレーション毎に区切り、あるイテレーション中にどれくらい業務を進めることができたのかを可視化することができ、目標に達したのかどうか、達した場合は何が良かったか、達していなかった場合は何が原因なのかを分析しながら開発を進めるのに便利なツールです。
ここではそんなイテレーティブな働き方を細胞の分裂(胚の形成)に例えながら3段階に分けて説明したいと思います。

1. 細胞分裂なし: イテレーションなし

 

期間の区切りなどの構造がまったくなく、あらゆる仕事が混然一体となっているような状態です。
スタートアップの立ち上げ直後なんかは、明確な業務フローなど特になく、1人あるいは数人のメンバーがとにかくサービスを立ち上げるためにあくせくしています。
イテレーションがないことが悪いのではなく、立ち上げ当初はむしろこのような混沌とした状態の方が適しているのかもしれません。

2. 細胞分裂はしているがみんな同じ: イテレーションあり改善なし

1の状態から進んだ状態で、区切りであるイテレーションを設定している状態です。
ただしイテレーションを設定しているだけで、それを業務の改善に活用できているわけではありません。
とりあえず月次のミーティングがあり、とりあえず週次のミーティングがあるけれども、前のミーティングの反省を次に活かしたりするような、イテレーション間のつながりがありません。
細胞分裂でも上の図にあるような4細胞期の状態では、4つの細胞がみんな同じで、右側が大きいだとか、左側が小さいだとかといったような方向性はありません。とりあえず週次ミーティングを開く、といったように、週ごとの区切りはあるけど、それが何かに活かされているわけではない状態といえます。

3. 細胞分裂していて方向性がある: イテレーションあり改善あり

2の状態から進んで、イテレーション間に方向性がある状態です。
過去のイテレーションと現在のイテレーション、そして未来のイテレーションの間につながりがあり、前の反省を踏まえて次回を改善する、といった時間的な方向性があります。
その方向性を決めるのは設定した目標です。サービスのKPIかもしれませんし、個人が完了させた仕事の量かもしません。
このような働き方は、目標を設定し、そこに向かってイテレーションが積み上げていくようなイメージといえます。こうなると週次のミーティングや月次のミーティングも、ただの区切りではなく、目標を達成するための有益な活動といえます。
細胞分裂では分裂が進むと、全ての細胞が均質ではなく上のもが小さかったり、下のものが大きかったりと、全体としての方向性が生まれます。細胞間で上下の方向性があるように、より発展したイテレーティブな働き方では、それぞれのイテレーション間で過去、現在、未来→目標達成、といった方向性が生まれています。

いかがでしたか?
ShareWisではあらゆる業務を週次のイテレーションで区切り、改善に向けた取り組みを行っています。
イテレーティブな働き方でガンガン改善をかけていける新しいメンバーを絶賛募集中です!

(辻川)

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