こんにちは、ShareWisインターン生の高谷です。
7月に勤務している会社(ShareWisとは別の組織)の新人で出し物を行うことになりました。
そのプロジェクトのリーダーをやっているのですが、なかなかプロジェクトはうまく進んでくれません。
なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?
これはビジネスに関わる方の永遠のテーマではないでしょうか。
いや、ビジネスに限らず、人類誰もが考える機会が何度もあると思います。
僕の尊敬する人に、イスラエルの物理学者エリヤフ・ゴールドラットという方がいます。
TOC(制約理論)という思考法・論理を提唱された方で、問題解決に関わる小説を多数書かれています。
彼の本の中に、「クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?」という本があります。
この本にプロジェクトが予定通り進まない5つの理由が書かれてあります。
(1) 余裕時間は積み増しされる
人間の心理として、『あと3時間でできます』といって、5時間かかってしまうのはかっこ悪いものです。
そこで、時間設定は余分に積まれてしまう傾向があります。
これだと、プロジェクトはどんどん遅くなっていきます。
(2) 浮いた時間は無駄に消費される。
計画よりも早く作業が完了した場合、それがうまく利用されないことが多いです。
正直に申告すると、次回から要求水準が高まるし、ちょっと休みたくなりますよね。
(3) 学生症候群
期限までに時間的余裕があると、つい他のことに手を出して、結局ぎりぎりまで作業に取り掛からないってことです。
(4) マルチタスキングの弊害
段取りのロスや、待ち時間のために所要時間が延びてしまいます。
人というリソースの競合がもたらす時間の消費です。
(5) 依存関係
作業同士が依存している場合、ある作業が遅れると他の作業にも影響が及んでしまいます。
出し物の企画プロジェクトも上記の原因に引っかかっています。
- 上流工程(アイデア出し等)に時間をかけすぎる。
- いい企画がいいスピードで詰まってきても、『一旦休憩しにご飯』と言い出す人がいる。
- ちょっと作業が進むと、『順調だから後は来週にしよう』言い出す人がいる。
- 他の作業を並行してやっていて、段取り引き継ぎのロスが発生。
- 企画が出ないと、ダンスなどの練習にも入れない。
では、どうすればいいのか?
対処方については全体最適に対するインセンティブを設定することができるといわれています。
つまり、工程一つ一つを評価するのではなく、全体プロセスをもって評価するということです。
そうすることで、各工程を担当するリーダーはお互いに全体の進捗を意識するようになり、
ボトルネックとなっているような部門を急かしたりするようになります。
余分な時間は他部門からチェックが入り削減され、浮いた時間は遅れている部門の挽回のために使用されます。
バッファを各工程ではなく、工程の合流地点や、全体プロセスに対して設定することで
各工程の恣意的な判断を削減することができます。
出し物に関しても、分割したチームごとに作業の進捗を管理するのではなく、全体としてのゴールにどれだけ近づいているのかを評価して、出し物プロジェクト全体に対してバッファを設定しようと思います。
各チームは短い期限でタスクを消化しなければならず、遅れているところは全体からチェック・サポートを受けます。
全体にバッファをつけているので、各チームはタイトですが、全体としてはゆとりがあります。
なにより、みんなで一貫した思いを持つことで、作業自体に当事者意識が芽生えて楽しくなりますしね!
プロジェクトの進め方にお悩みの方は是非全体最適に対するインセンティブの設定について考えてみて下さい!
(高谷)
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