知識におけるストック力とフロー力

 こんにちは。財務担当のサポートメンバーの田原です。
私は日中は公認会計士として、会計・税務の仕事に勤しんでおりますが、仕事柄か会計の用語で物事を語ることが多いです。 
例えば人の能力。私は良くストック力・フロー力という言葉を使います。
その人のその能力が、財務諸表で表すとしたら、BSに現れるようなものなのか、PLにあらわれるようなものなのか、ということです。

 

 
ストックとは一時点における累積された総量のことですので、例えば「今現在英単語を30,000語知っている」などはストック力の典型です。
 
一方フローとはある一定期間における量であり、つまり速さのようなものです。
例えば「一週間で100個の英単語を覚えることができる」というのはフロー力になります。
 
私は今の会社に入るまで、公認会計士や税理士といった専門職の人間はストック力で勝負していると思っていました。
つまり知識がたくさんあって、どんな質問にも即座に答えられると思っていたのです。
しかし実務では試験の問題のように簡単な当てはめができるケースは少なく、即座に回答するのはよっぽど簡単なケースのみです。
ほとんどの場合、質問自体をじっくり吟味することに時間を使い、そしてそれはフロー力に依拠して行われています。
 
会計規則や税法というものを全て網羅的に把握するというのは実際不可能ですし、また論点を明確に把握していなければそれと照らし合わせる知識を持っていても宝の持ち腐れなのです。
実務の現場でモノを言うのは、論点を見つけ出す嗅覚と、それに対する解答を「だいたいこうなるはずだ」と仮説を立てる能力でした。
 
ストック力よりフロー力が重要。
これは会社に入って最初に受けた衝撃でした。
しかし今はまた少し違った考えを持っています。
 
というのは後天的にフロー力を伸ばそうとする時、それはやはりストックを積み上げる努力と同じことをする必要があると思うのです。
ただ一点違うのは、「ストック同士の繋がりを意識すること」。
 
これは一般にアナロジー思考と呼ばれるもので、知識同士のバイバスを増やすことで、未知の分野においてもより早くアプローチできるようになります。
つまりフロー力が高まるのです。
 
ShareWisは知識と知識の繋がりを重視した学習サービスです。
今後どんどんと改善を加えて行って、ユーザーの方々のストック力・フロー力の双方の向上に資するようなサービスにできたらと思います。
先日公開したばかりのサービスですが、今後も応援よろしくお願いします。
 
(田原)

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