Linsiです。
テレビっ子の私は最近、榮倉奈々さんの「黒の女教師」にはまっています。
榮倉さんの回し蹴りからの決めゼリフ「愚か者!!」がお気に入りです。
さて、この「愚か者」ですが、ドラマの中では自分の怠慢を時代のせいにしたり、自分のわがままを人のせいにしたりするキャラクターに投げかけられています。
ドラマはあくまでドラマですから、善悪がはっきり分けられ、「愚か者」はあからさまに「愚か者」です。
ですが、みなさんは、そこまであからさまではないにしろ、自分の中にも「愚か者」な部分があるんじゃないかと思ったことはないでしょうか?
中国にこういう諺があります。
「大智若愚」
日本語では「大知は愚の如し」と訳されます。
「本当の賢者(大知)はむやみに自分の知識をひけらかしたりしないから、一見すると愚か者に見える」という意味です。
賢者は自分がもっている知識を、自分の価値だとは思っていません。
むしろ、何か優れているところがあると共に、自分には何か欠けている部分があることに重きをおいています。
その不足、その欠点を包み隠さずあらわにしている様子は、たとえ、はたから見れば「愚か者」であっても、真の賢者に値する、敬うべき美点であると私は思います。
さて、自慢せず、自分の欠点をさらけ出す姿は、極めてアジア的で欧米の自己アピール精神とは大きく異ると思う方がいるかもしれません。
それは、勘違いです。
21世紀のヒーロ、スティーブ・ジョブズは、1995年、スタンフォード大学の卒業式で後世に残るスピーチをされました(このスピーチのShareWisのレクチャーはこちら)。
私はそのスピーチを見る度いつも励まされます。
スピーチの決めゼリフは広く知られています。
Stay Hungry, Stay Foolish.
これは、バカになれ、好奇心を持て、とのことでしょう。
バカにされても、熱意をもって吸収し続けろ、とのことでしょう。
バカにされることは恐くない。
バカにされることを恐がっているいる方が、危ない。
これはまさしく、「大智若愚」に通じるものがあるんじゃないかと私は思います。
ちなみに、あなたは知っていますか?
Staty Hungry, Stay Foolish は、スティーブ・ジョブズが考案した言葉ではありません。
彼のスピーチをよく聞けばわかるはずです。この名句は1974年”Whole Earth Catalog”の廃刊号の裏表紙にあった言葉です。ジョブズは昔の賢者の言葉を受け継いだのです。
あなたは、自分が知っていると思っていたことを、本当に知っていますか?
(Linsi)
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