SFAをSalesforceからAirtableに移行した話

こんにちは。ShareWisの辻川です。

法人向けに展開しているWisdomBaseですが、おかげさまで色々な業種業態のお客様に導入いただいています。

WisdomBase(ウィズダムベース) | 試験・動画販売に強いLMS(学習管理システム)
WisdomBaseは、オンライン試験や動画販売に強いLMS(学習管理システム)です。社内試験のオンライン化や検定事業の立ち上げ、動画コンテンツの販売プラットフォームとして活用いただけます。

研修・検定事業のデジタル化が実現できるサービスとして、自信を持ってオススメしていますが、初めて耳にする、海の物とも山の物ともつかないシステムの導入を決定いただいているお客様には、感謝しかありません。

顧客企業の担当者の方の人徳と幸運の女神に支えられているんじゃないかと思います(繰り返しますが、やばいものを提供しているのではなく、自信を持って良いプロダクトと思ってます)。

ABS: Account Based Selling なんて言葉がありますが、自分たちの場合は、JBS: Jintoku Based Selling じゃないかと思ってます。

と言っても担当者の方の人徳とご縁に頼っていてはいけません。

残念ながら人徳と運に頼った顧客獲得はスケールしないのです。

脱JBSならSFA (CRM)

スケーラブルな事業で必要なのは再現性です。

素晴らしい担当者の方と、ものすごい巡り合わせで出会い、導入にこぎつけることは素晴らしいことですが、再現性は低いです。
ラッキーパンチと言われたらぐぅの音も出ません。

再現性を高めるためには、日々の活動を可視化し、どういうパターンならうまくいく確率が高いのかを把握する必要があります。

そこでSFA (Sales Force Automation 営業支援システム)です。

そして、SFAと言えばSalesforceです。

Salesforce
クラウドベースのCRM/顧客管理システムやSFA/営業支援システム、MA/マーケティングオートメーションを世界15万社以上に提供しています。Salesforce製品一覧、導入事例、2分でわかる動画や30日間無料のトライアルなどをご紹介します。

Salesforceの導入話

WisdomBaseの顧客獲得チームの中には、フルコミットのメンバー以外に、副業的にサポートいただいているメンバーがいます。

副業メンバーを含め、みんなが使い慣れているSFAは何かと考えた際に、真っ先に候補に上がったのがSalesforceだったので、Salesforceを導入することにしました。

それなりに使いこなし、それなりに満足して活用していたのですが、次第に「ここはもっとこうしたい」というカスタマイズ欲が出てきました。

カスタマイズしてもっと使いこなしたいんですができない…。
なぜなら、社内にSalesforceに詳しい人がいなかったのです。

学習コストをどうするか

スタートアップであらゆるスキルや知識が準備万端なんてことはありません。
現時点で詳しい人がいないのなら学習すればいいんです。

ただ、Salesforceに関しては、使い始めてまだ間もない状況だったということもあり、このまま学習コストをかけてまで、使い倒す方向に進むか、学習コストの低そうな他の代替品に乗り換えるか、という判断の際に、後者を選ぶことにしました。

Salesforceは学習コストがかからないように、サポートページが充実していたり、Trailblazer もあったり、担当の方が教えてくれたりと、いたれりつくせりなので、それでも学習コストが高いとか言う我々に非があるのは明白です。すみません。

AirtableでSFAを作る

AirtableでSFA

学習コストをかけずに簡単にカスタマイズができる柔軟なサービスはないかなと探していたところ、まずは社内ですでに使っていたNotionが候補に上がりました。

Your connected workspace for wiki, docs & projects | Notion
A new tool that blends your everyday work apps into one. It's the all-in-one workspace for you and your team.

簡易なCRMをNotionで作っている例もあるように、それなりにはいけそうだという感触もあったのですが、グラフ表示などのダッシュボードの機能が弱そうだったので、他を検討することにしました。

そこで目をつけたのがAirtableでした。

The platform to build next‒gen apps - Airtable
Airtable is a low‒code platform to build next‒gen apps. Move beyond rigid tools, operationalize your critical data, and reimagine workflows with AI.

AirtableはExcelみたいな感覚で、データベースや、がんばればちょっとしたWebアプリケーションが作れる、いわゆるノーコードのサービスです。

AirTable:直感的にデータベースを使えて業務システムに最適|安藤昭太|ノーコード
AirTableは2012年にスタートしたサンフランシスコ・ベイエリア発のクラウドデータベースのサービスです。 小難しいデータベースと違い、GoogleスプレッドシートやExcelの操作感で簡単に使用できます。 操作感はExcelのままで、入力チェックや絞り込み、複数シートにまたがるデータの整合性チェックは一般的...

SFA / CRM で必要な活動履歴や商談状況をグラフで表示したダッシュボードも作ることができます。

ゼロから作るのではなく、豊富なテンプレートを改造して、自分たちが必要とするデータベースを作ることもでき、実際にSFA / CRMのテンプレートをいじって使ってみたところ、なんとなくいけそうな気がしたので、Airtableを採用することにしました。

Airtableを使って良かったこと

AirtableはExcelをいじるような感じでデータベースを作っていけるので、学習コストをあまりかけずに、自社の業務フローに欲しい要件を追加していけます。

また、Zapierとも連携できるので、問い合わせページで問い合わせが発生したら、Airtable上でリードのレコードを自動生成する、みたいなことも比較的簡単に実現できます。

Automate without limits | Zapier
Workflow automation software for everyone. Automate your work across 7,000+ app integrations—no developers, no IT tickets, no delays.

そして何より、Aritableはリレーショナルデータベース (RDB) なので、作ったデータベースを他のデータベースとシンクさせるのが得意です。
請求書一覧のCSVのデータをAirtableに取り込んで、顧客一覧のデータと紐付けて、各顧客のLTVを簡単に確認できるようにする、みたいなことが実現できます(弊社ではまだ完全には実現できてないですが)。

Airtableを使って良くなかったこと

これから発展していくサービスだとは思いますが、現状以下の点に困っています。

  • 権限管理はあんまり強くないので、各部署、各担当者ごとに編集できる列を制限する、とかはうまいことやらないと難しいです
  • バリデーションのチェックが弱いので、30文字以上入れて欲しくない項目なんかがあった場合に苦労します
  • 日本語対応はしておらず、日本語の入力でたまに変な挙動をすることがあります

日々アップデートが重ねられているので、上記の問題もそのうち解消されることを願っています。

おまけ

スタートアップがいろんなSaaSの特典を受けられる、PassportやSecretといったサービスがあります。

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こういったサービスを使うと、Airtableを数千ドル(数十万円)オフで使えるようになるので、お得にオリジナルのSFA / CRM の構築に取り組むことができます。
うちも使いました。


ShareWisでは人徳と運に感謝しつつも、脱JBSの実現を一緒に目指す仲間を募集しています。

Airtableを具体的にどう使ってるの?とか何か面白そうだから一緒にやりましょうという方がいらっしゃったら、ぜひご連絡ください。

(辻川)

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