カスタマーサクセスチームの立ち上げに有効な3つのステップ

こんにちは!WisdomBaseのカスタマーサクセス担当の岩橋です。

私は入社以来カスタマーサクセス(以下、CS)の1号社員としてCS組織の立ち上げを進めてきました。

カスタマーサクセスとプロテインを飲む人たち
はじめまして。2021年4月からシェアウィズにCS(カスタマーサクセス)として参加した岩橋です。シェアウィズとCSに興味をもってもらえたらいいな〜、と思いながら書いていきます!まずは自己紹介まずは簡単な自己紹介から。 学生時代 剣道に明け

今回は、CS組織の立ち上げで大変だったこと、今ならこうするのになと思うことを書いていきます!

今まさにCS組織の立ち上げをやってるよ!という方の参考になれば嬉しく思います。

CS組織の立ち上げ初期で大変だったこと

立ち上げ時期に感じたことはとにかく

顧客からの問い合わせが止まらない!

でした。顧客から毎日メールや電話、チャットで質問が届きました。

この時期を乗り越えたことで、私の製品理解は深まったため、今思うと良い機会でしたが、こんなに質問がくるものなのか…?と最初は疑問に思った記憶があります。

質問が止まらなかった理由として以下の2点があげられます。

①オンボーディング完了の明確な境目がない

当たり前なのですが、最初はオンボーディングの型がありません。

弊社ではご契約後の初期設定〜WisdomBaseで構築したサイトの公開までをオンボーディングとしています。

型がないため、オンボーディング完了の明確な線引きがありません。
当時は、営業メンバーが商談・契約後、そのままオンボーディング、その後のサポートを実施していたため、各フェーズの線引きがなく対応が進んでいました。

共通のヒアリング項目や定まったフローはなく、個々で対応しており、担当によって、伝え方や内容はさまざまでした。

特にWisdomBaseは、製品の特性上、顧客ごとに異なったユースケースでご活用いただくことが多いため、オンボーディング時点で、活用方針や運用の設計を整備することが大切です。

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WisdomBaseは、オンライン試験や動画販売に強いLMS(学習管理システム)です。社内試験のオンライン化や検定事業の立ち上げ、動画コンテンツの販売プラットフォームとして活用いただけます。

オンボーディング時点で到達すべき基準を明確にし、初期段階で潰しておくべき疑問を洗い出しておかないと、運用フェーズに入っても、次々と質問が発生してしまいます。

②顧客によって製品の習熟度が異なる

最初はマニュアルがしっかり整備されていなかったため、操作の習熟のために、本来であればお客様ご自身で設定いただく箇所も、こちらで対応を行うことがありました。結果、顧客の製品の習熟度はバラバラでした。

習熟度については、ご導入企業のご担当者様の製品活用への前向き度と、ITの基礎知識がどこまであるかによって大きく左右されているなと感じていました。

ある程度の習熟度のバラつきは仕方ないにしても、運用フェーズに入るにあたり、最低限クリアすべきラインに到達いただかないと、その後の解約にもつながってしまいます。

課題解決のための3つのステップ

「サポートとオンボーディングの境目がなく」、「顧客によって製品の習熟度が異なった」結果、操作方法の質問が止まらない状態が続いていました。

この状況を解消するために、とにかく焦らずに以下のステップを1つずつ整備していきました。

  1. オンボーディングの型をつくる
  2. マニュアルを作成する
  3. ヘルプセンター(FAQ)の整備をする

ステップ1: オンボーディングの型をつくる

まず、優先すべきことはオンボーディングの型づくりです。

質問の対応で日々が過ぎ去りますが、どこかでオンボーディングの型をつくって、新規顧客からの質問の発生頻度を下げないと、状況は改善しません。

やるべきこともやりたいことも色々出てくるとは思いますが、一旦オンボーディングの型をつくり、誰が対応しても一定のレベルで提供できるようにすることが大切だと感じました。

オンボーディングのフェーズで伝えるべきこと、習得いただきたい内容を整理して、どの担当が対応しても、一定品質のオンボーディング体験を提供できるようにしました。

ステップ2: マニュアルを作成する

オンボーディングの型化にともなって、オンボーディング時に共通して説明する資料はマニュアルとして整備することが大切です。

オンボーディングマニュアルを作っても、マニュアル通りにいかないケースも出てきますが、型となるマニュアルを作成しておけば、どの部分が顧客ごとにずれやすいのかを明らかにし、ユースケースごとの特長を掴むきっかけにもなります。

ステップ3: ヘルプセンター(FAQ)の整備をする

オンボーディング関連のステップ1、ステップ2と並行して、いただいた質問に対する答えを、次回は誰もが簡単に素早く答えられるよう、ヘルプセンターにまとめておくのも有効な施策です。

弊社ではZendeskに、よくある質問として回答ページを溜めるようにしていました。

Zendesk: 統合型カスタマーサービスソリューション
世界20万社以上の導入実績と輝かしい受賞歴を誇る、AI搭載型カスタマーサービスソフトウェア。 FAQやAIチャットボット、生成AIの機能も充実

ただ、これもすべての質問に対してページを作成していると、それだけで時間が過ぎ去ってしまうので(私も最初それで失敗しました…)、何回も聞かれる質問だけに集中して、ページ制作を進めるのがいいと思います。

また、ステップ2のマニュアル作成とステップ3のヘルプセンターの整備は、単純にマンパワーが必要です…!

CS担当者1名だとなかなか進まないことが多いと思います。弊社でもこのタイミングで採用を行い、頼もしい仲間に入社いただきました!

弊社のようなSaaS企業だと、日々の機能改修もあるため、1人で少しずつヘルプセンターのページを作成していたら、「修正しなきゃ!新しい記事が書けない!終わらない〜!」ということになりかねないので(実際、なっていました。笑)、オンボーディングの型化が見えてきた段階でCSの人数を増やすのがいいと思います。

あの頃に戻れるならこうしとけばよかったこと

もっと、早くこうしたらよかったのになと思うことは、

顧客とのやりとりの見える化

です。

弊社では2人目のCS担当が入社した時に顧客とのコミュニケーションのチーム内での見える化を図りました。今思えば、見える化の実施はもっと早い段階から進めておけばよかったなと思います。
オンボーディングが標準化されていなかった初期だからこそ、顧客とのコミュニケーションが属人化してしまいます。初期フェーズで顧客とのやりとりをチーム内で確認しやすくしておけば、過去の履歴を追跡しやすかったのにな、と思います。

オンボーディングの型化の前のステップ0として、あの頃に戻れたら、顧客とのやりとりの見える化にまず着手すると思います!


今、CSの立ち上げをしている方にオススメしたいことがあります。
それは、日々大変だったり、達成した嬉しさを話せる人をつくることです。

私は幸いなことに、社内のメンバーに恵まれたので、チームを超えて色んなコミュニケーションをとることができました。CS特有の悩みもあると思いますが、CSに関わる人たちのさまざまなコミュニティもありますので、そこに参加するのもいいと思います。解決はしないけど「わかるわかる!」と話すだけですごくリフレッシュできた記憶があります。

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(岩橋)